新年度スタート!

 4月ですね。緊張した面持ちで足早に仕事に向かう新社会人、新しい制服に身を包んだ学生を街で見かける季節になりました。

我が家の娘もこの春から小学一年生。黄色い帽子とピカピカのランドセル姿に目を細める毎日です。入学式では、校長先生と「2つのお約束」をしました。ひとつは、元気に挨拶をすること、そしてもうひとつは、沢山本を読むことです。鉄は熱いうちに打て!と思い、早速図書館へ行き、本を借りることにした私達。これまでは絵本を読む機会が多かったのですが、小学生ということで、低学年向けの児童書に挑戦してみることにしました。文章量が多く苦戦するのでは・・・と心配していたのですが、内容が気に入った様で、あっという間にひとりで全部読むことができました。新しい本へ挑戦するきっかけを作ってくれた校長先生に感謝すると共に、「読めた!」という自信が、この先の読書への原動力になるといいな、と期待が膨らむ出来事でした。

入学式の式辞といえば、毎年話題になるのが、東京大学です。

(東京大学式辞集 https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b01_02.html )

東京大学総長の藤井氏は、今年度の式辞の冒頭で学びの可能性、対話の必要性を述べています。新型コロナウイルスのパンデミックにより、オンライン授業が様々な制約を超えて便利に学ぶことができるツールであることが証明された一方で、リアルにキャンパスに集い学ぶことは出会いと対話、創発の場であると、新入生に伝えています。更に、起業、ケア、ウクライナ問題にも触れると、冒頭の「対話」というキーワードの存在感が浮き上がって来るように感じます。

 ・・・と、格好つけて書きましたが、こちらの式辞は、一度聞いただけで充分に理解するのは、私にとっては困難なことです。時間にして約20分、あらゆる学問分野を縦断横断するその内容は、正直難しい・・・この一言に尽きます。それでも毎年、東京大学の式辞を楽しみにするのには、理由があります。それは、学問は人類のより良い発展のためにあるものだと、わくわくする気持ちが湧き上がってくるからです。

弊社では、大学進学を志望する高校生の皆さんに向けた志望理由書の添削講座を開講しています。そこで最初にお伝えするのは、大学は研究機関であること、そしてその研究は社会に役立つ貢献性の高さが求められるということです。何かの職業に就きたいから大学を選ぶのではなく、社会が抱える困難さや、まだ解決していない事象について研究していくために、最適な研究環境(大学)を選ぶことの重要性を生徒の皆さんと一緒に考えています。     

新学年に進級し、進路について考える機会も増えると思います。日頃手に取ることのない本を読んだり、ある分野の専門家の講演会の動画や映像作品に触れてみると、何か心が動くきっかけに出会えるかもしれません。それについて、友人や先生、家族の方と対話すると、わくわくする未来がイメージできるかもしれません。新しいきっかけに溢れている4月を、ぜひ有意義にお過ごしください。