1月10日 成人の日

今日は成人の日です。20歳、色々これからという年齢ですね!

以前は、成人の日と言えば1月15日でしたが「ハッピーマンデー制度」により平成12年(2000年)より1月の第2月曜日が成人の日となりました。それ以降、学齢方式が定着し、前の年の4/2~その年の4/1までに成人する人を式典の対象者とするようになっています。

子供の成長を祝う行事には、多くの場合、その年齢まで子供が無事に生きられて良かったという、乳児死亡率が高かった時代からの命に感謝する意味合いが含まれています。古来から、元服式などの、ここから子供ではなくなるという大人の仲間入りを意味する儀式はありました。元服は武家の時代の、20歳以前に行われていた儀式でした。現在のように新成人を集めて行う式典は、埼玉県の蕨市において「青年祭」という名称で1946年に行われたことが始まりとされています。戦後の混乱期に、若者を励まそうと考えられた式典が全国的に広まったそうです。この元服が小正月にあたる1月15日に行われることが通例であったことから、成人の日がそこに定められたとも言われています。

冠婚葬祭という言葉の「冠」とは、この成人を祝うことを指しているそうですから、いかに「成人すること」がおめでたいこととして取り扱われて来たのかということかが分かると思います。日本では20歳が成人の節目として考えられていますが、世界的には遅い成人年齢でもあります。20歳と定められたのは明治時代の事であり、当時の日本人の寿命等からはこれが妥当であり、むしろ早いくらいだと考えられていたそうです。しかし当時とは様相が変わっています。成人年齢は20歳のままながら平成28年以降、選挙権年齢は18歳に引き下げられています。刑罰を含めた様々な法的な問題と年齢との関係は変化が求められていることも事実であり、2022年4月1日より成人年齢が変わるという今、社会的な考え方も更に変わっていくでしょう。

高校生活を終えると進学、就職などの様々な選択肢が与えられます。年齢以外に何をもって「大人」となるのかについては様々な成長が求められますが、衣食住を保護者に賄ってもらっている期間を漫然と過ごすのではなく、自分を磨く、将来に向けての準備期間として考える意識は大切であると思います。今の社会情勢、世界の中に生きる自分の存在、それにまつわる諸問題について、自分が大人として生きていくことを自覚すると、これまでとはまた違う何かが見えてくるのではないでしょうか。

相変わらず終わりが見えないコロナ禍ではありますが、新成人のみなさまにとってこれからの生活が明るいものとなりますように、心からお祈り申し上げます。