漠然とした物を追求してみる

東です。将来を考える際に、やはり自分自身の好きなこと、興味のあること、得意なことから選択されることが多いのかと思います。志望理由書においても「○○が好きだから○○の仕事に就きたい」「○○に興味があるから○○学部で学びたい」といったように書かれている答案を見かけますが、その一文のみでは、本質まで伝わらない訳です。志望理由として、もっと具体的に踏み込んだ内容が必要に思われます。そこで参考までに、最近友人からきいて気になった「好きを仕事にするためには」といった類の本から抜粋の文章2つを紹介します。

「すべてやることはできない、自分にとっていちばん大切なことを選んでそれを追究しなくてはならない」

「自分が何かに貢献しつつ、自分もまた何かをもらっていると感じられるとき、お互いが豊かになることが成功だと思う」

この言葉から、よく志望理由書のコメントで書くことのある2つの文章が思い浮かびました。

「大学に進学して具体的に何について研究していきたいのか」

「将来その研究内容をどのように社会に向けて還元していきたいのか」

好きを仕事にするためには、さらに踏み込んで考えていくことが必要でしょう。もちろん単に考えただけでは、行き詰ってしまうかもしれません。好きなことをさらに深く探り、関連した職業を調べ、将来の方向性を定めていくのです。そして、その将来の実現のために適している進路を調べるのです。実現のための選択肢は様々あるでしょう。その中で、自身の将来と合致した志望先を選ぶのです。そして、どのようなことを学び、どのようなことを研究するのか、それらをどのように社会に還元するのかといったところまで、考えを巡らしてみてください。それが将来へと繋がっていくのかと思います。

もちろん、すんなり方向性が定まることもあれば、紆余曲折でなかなか方向性が定まらないといったこともあるでしょう。個々に与えられた時間は同じです。最短コースでそのような職業に辿りつけるとしたら理想的でしょう。そうしたなら辿りついた後、着々と実績を積み上げていくでしょう。しかし、方向性が漠然としたまま進んでしまったとしたら、どうなるのでしょう?勿体ない時間の使い方になってしまうかもしれません。やり直しができないという訳ではありませんが、回り道をしている間に、時間は刻々と過ぎていくでしょう。そして、方向性を先に定め、既に取り掛かっている人に追いつくためには、相当の努力が必要となるでしょう。できたなら志望先を決める時点で、将来の方向性を明確にしておけばよかったと後悔するかもしれません。好きなこと、興味のあること、得意なこと、これらのことで、社会に貢献できるということは、自身の幸せでもあり、やりがいともなるかと思います。貢献する相手にとっても、自分にとっても、互いの豊かさとなるでしょう。

ぜひ将来について漠然としたままで終わらせず、さらに追究してみましょう。貴重な時間を大切に悔いのないように過ごしてみてください。