時代の変化に目を向けて
東です。令和という新しい時代となり、様々な期待を思い巡らす一方で、平成の時代を振り返り、昔の記憶を思い起こしもします。例えば、待ち合わせ時間に来ない相手を、連絡手段がないため待ち続けなくてはならなかったこと、何かを調べる時は、図書館や直接現地に行かなければならなかったことなどです。今では容易に携帯電話で連絡を取ることができ、インターネットで瞬時に物事を調べることもできるといった状況にあります。とても便利になり、効率よく時間を使うことができるようになったと思います。今では当たり前の日常が、そうではなかったということは、他にも様々あるかと思います。
そして、職業に関しての変化も気になっていたところ、ちょうど平成元年より毎年公表している「大人になったらなりたい職業ランキング」というものが目に留まったので、紹介します。以下は、平成元年と平成30年の調査結果のベスト3です。
「大人になったらなりたい職業ランキング」(第一生命保険調べ)
平成元年(1989年)
男の子
- 野球選手
- 警察官・刑事
- おもちゃ屋さん
女の子
- 保育園・幼稚園の先生
- お菓子屋さん
- 学校の先生
平成30年(2018年)
男の子
- 学者・博士
- 野球選手
- サッカー選手
女の子
- 食べ物屋さん
- 看護師さん
- 保育園・幼稚園の先生
最新の調査(2018年)では、男の子は「学者・博士」が15年ぶりに1位となりました。近年、日本人のノーベル賞受賞が続いたことが人気を集めた背景にありそうですね。また、女の子は21年連続で食べ物屋さんでした。学者・博士になりたい男の子では「がんを完璧に治したい」「遊んでくれるロボットをつくりたい」と理系の科学者が注目を集めました。女の子は菓子店が人気で「パティシエになっていろんな人を笑顔にしたい」「病気の人でも喜んで食べてもらえるスイーツを作りたい」との声が目立ちました。
いかがでしょう?平成という時代の間に、職業に対する意識は変わっていたでしょうか?このように小学生の頃に思い描いた夢は、その後どのようになっていくのでしょうか?志望理由書の中でも見かけることの多い、食べ物屋さんに含まれるパティシエ、看護師、保育園・幼稚園の先生は、平成30年の女の子のベスト3に入っています。小学生の頃から変わらず同じ夢を追い続けていることが想像できますね。
約30年前に始まった平成という時代、その当時からは想像できなかったことが、今では当たり前というものも多々あるかと思います。そして、令和という時代が始まり、この先10年、20年後どのように変わっていくのか、ダイレクトに肌に感じ、時代を支える担い手となるのが、高校生の皆さんです。そして今、その将来を見据えた進学先を考えられていることでしょう。先程の「大人になったらなりたい職業ランキング」を見ながら、過去の自分の夢を思い起こし、現実と夢の狭間の中で、様々な葛藤があったことを思い出しもするのでしょう。時代の変化、そして自分自身の変化に、しっかりと目を向けて、最終的にどの道を進むことが望ましいのか、決めることになるかと思います。