自分を知能から見つめてみる

 東です。別れと出会いの春ですね。皆さんも卒業と入学を繰り返されたことでしょう。また社会人においては、長い間続けてきた仕事を定年退職される方を送り出し、そして、新入社員として新たなスタートとなる方を迎い入れるという時期でもあります。どのような思いで仕事をやり遂げたか、どのような思いで仕事を始めるのか、それぞれに様々な思いが巡るのでしょう。

生きていくために、生活していくために、働いて稼がなければならないというのが必然ではあります。しかし、その仕事がただ稼ぐためになってしまっては、勿体ないでしょう。人生の貴重な時間を使うのです。長い人生その仕事に取り組むに当たって、やりがいがあり、生きがいとなる、そのような仕事ができることが望ましいのではないでしょうか?定年を迎えた時に、この仕事を続けてきて良かったと心から思える、そのような仕事であれば理想でしょう。

 では、将来の希望する職業があるとします。「やりたい!」という熱意があっても、「適性はどうなのだろう」と思われることもあるでしょう。やはり双方が備わってこそ、長く続けられるということになるのかもしれません。そこで、最近目に留まった「多重知能(MI)理論」というものを紹介します。この理論は、ペーパーテストで測るIQに対する疑問から生まれたもので、知能は単一ではなく複数からなると唱えたものです。長所が個人によって違うように、人によってある知能が強かったり、ある知能が弱かったりするという考え方です。この理論は教育現場やビジネスの世界でも取り入れられているようです。それぞれの強みを発揮して仕事をすることが、よいアウトプットに繋がるとも言われています。では、以下の「8つの知能」を見て頂き、自分を見つめ直す一つのきっかけになればと思います。

「8つの知能」

●言語的知能・・・文字や言語の処理する能力が高く、読み書きが得意

●論理数学的知能・・・論理的な思考能力が高く、物事の筋道を考えたり、因果関係を見つけ、関連付けたりすることが得意

●音楽的知能・・・リズム感や音感がよく、音程やハーモニーを理解し、演奏したり、歌ったりすることが得意

●身体運動的知能・・・運動能力が高く、体を使って自己表現したり、手を使って物作りをすることが得意

●空間的知能・・・空間を的確に認識し、立体的に据えることができ、立体的なパズル、絵、造形などが得意

●対人的知能・・・他者の気持ちや感情、モチベーションなどを理解し、良好な関係を築くことが得意

●内省的知能・・・自分の内面と向き合い、思索したり、自分の考えを表現したりすることが得意

●博物的知能・・・動物や植物、気象といった身の回りの自然について理解したり、識別することが得意

 いかがでしょうか?8つの知能で、一つのみ当てはまるということも稀かと思います。知能は複合的で単一ではないので、中でも比較的高いものをチェックすることで、自分自身についての傾向などが分かるでしょう。自己アピールにも役立ちそうですね。

 さて、あなたの目指す将来に合致した進学先は決められたでしょうか?進路を決定するにあたっても、外部からの様々な情報を選択し、整理するとともに、自分自身を見つめ直すことも大切です。それぞれを十分に行いながら、将来に向かって最適な道を進めるとよいでしょう。