「夢中」は「努力」を凌駕する
笹本です。タイトルは私の好きな言葉です。
私は、国際的な仕事に就きたいと、漠然と考えていました。同時に、英語を使った仕事をしたい、外国人と一緒に働きたいと思っていました。
もちろんそうなると、一番に英語を話せることが必須、となりましたが、英語を専門に扱う英文科のカリキュラムはどの大学でも“シェークスピア”などの古典英語が必ず取り組まれていました。当時の私はなぜかそれは興味がもてなかったため、英文科はやめて、社会学部を選びました。
社会学部では英語を専門的に習うことはありません。それでも一般教養で英語は、学べます。
大学在学中に、通関士という国家資格に合格、晴れて社会人となるときは、その資格を武器に貿易の仕事に就くことができました。
会社では、社外の書類はほとんど英語です。同期入社のほとんどは英語で有名な大学卒の人たちばかりです。たしかに英語力は、かないませんでした。でも、通関士の資格は、他の同期は持っていなかったので、人と違う長所という意味で、存在意義はあったと思います。
紆余曲折あり、外国人がいるのは当たり前の部署に配置され、その同僚と交流しながら、基本的に対外的なやりとりはすべて英語で行っていました。当初から自分が思っていた「国際的な仕事」「英語を使った仕事」「外国人と働きたい」ということは叶いました。
英語はできて当たり前な業界で、王道の玄関からではなく、お勝手口から入ったような私でしたが、好きこそものの上手なれ、で、ここまで来ました。
別のお話しになりますが、飲食店のキッチン担当の方からの話です。
そこのスタッフは、調理の専門学校卒の方や、キッチン経験者が多い中、大学生アルバイトも採用しているそうです。
大学生のアルバイトさんは、「次はこうしてね、そのあとは、こうしてね」と、いちいち、やるべきことを伝えないと動けない人が多い中、ある一人の大学生アルバイトさんは抜きんでて、指示をださなくても、率先して動き、仕事の覚えも早く、びっくりすると評判になったそうです。
専門性の高いスタッフに囲まれて、自分のできることを見つけられず、ただただ恐縮してしまい、動けなくなってしまうのが、普通の人の心理だと思いますが、その評判の高い大学生さんは、どうやら「志」が違うようでした。
「このお店と仕事が好きで、好きで、好きでたまらない」ということです。
彼女にとっては、仕事の時間が「夢中」になってしまう時間となっているそうです。
きっと、みなさんが、テスト勉強を始める時に、最初は、なかなか手が付かず、机周りの片付けなんて寄り道から始まり、でもいつしか「波」にのって勉強が進み、気が付いたら深夜を回っていたなんていうことはありませんか?
これも「努力」ではなく「夢中」になって起きた結果ですよね。
「努力」から始まって気が付けば「夢中」になっていく、そしてその力は、大きいのです。
中間テストが終わったのに、11月は期末テストの時期がやってきますね。
その試験勉強で、まずは「夢中」になる自分を体感して、結果も確認してみてください。