的を絞って考える
こんにちは、高山です。今回はこの夏休みの出来事について書いてみようと思います。
親友の子供、Aの通っている私立の中高一貫学校では、内部進学生が4月から10月半ばまでを費やしレポート用紙60枚以上という課題研究に取り組むことが慣例となっています。学生時代、文章が苦手な親友の読書感想文を私が書き、代わりに私の憎むべき数学課題は親友が…ということをしてきた腐れ縁もあり、Aが夏休みに連日我が家に通い一緒に課題に取り組むことになりました。
Aが興味を持ち、テーマとして決めてあったのは「砂漠」でした。砂漠についての研究…と言っても砂漠についてだけでは漠然としすぎていて該当範囲が広すぎるため、まずはお喋りからスタートしました。
なぜ砂漠をテーマにしたの?
砂漠の何に興味を持ったの?
砂漠について今知っていることは何?
砂漠と砂丘って違うよね?何が違うの?
そもそも砂漠ってどんなもの?
砂漠の定義って何だろう?
まずは砂漠とはどういったものか、砂漠の定義を明確しようとなりました。具体的な説明は省きますが「砂漠とは砂や岩石が多い土地で降雨が極端に少ない場所。年間降雨量が250mm以下、または降雨量よりも蒸発量の方が多い地域」ということがわかりました。砂漠というと、ラクダがいて、見渡す限りの砂の世界…というイメージでしたが、世界の砂漠の大部分は石や岩で構成されていること、また数種類の地形的要因、気候的要因が関連していることも知りました。その後、世界の有名な砂漠について調べ、最終的に、研究の方向性は環境問題として「砂漠化」に至りました。砂漠化が地球で問題になっていること、その原因や世界規模での砂漠化防止の研究がされていることなども知りました。書籍では最新のデータがなかなか集まらないため、インターネット資料も加え、画像資料も加えるために使用可能な写真などを探し・・・予想以上の時間と労力を要しAもヘロヘロになりつつ、無事にまとめ上げることができました。
思いがけず砂漠に詳しくなってしまった私ですが、今回Aとの取り組みを通じ、改めてAO入試のこと、志望理由書のことを考える機会にもなりました。これが大学入試であった場合も同じことで「砂漠のことを研究したい」というだけでは漠然としすぎています。砂漠について、理科分野、地理分野からアプローチするのか、環境問題から砂漠化を止める研究をしていきたいのか、それによって志望学部も全く異なってきます。そうしてジャンルを絞った中でも更に大学によってどのような研究室があり、どういった先行研究がされているのかなどを調べていく中で自分の学びたいこととの関連も異なってくると思います。このように書くと当たり前のように思えるかもしれませんが、そういった追求まで至っていない志望理由書が多々あることも事実です。
「なんとなく砂漠についてと思っていたけど、もっとちゃんと砂漠の何を調べたいのか考えておくべきだった。砂漠だけでこんなにいろんな話につながると思わなかった。砂漠化についてもっと勉強したいと思った」と言う言葉がAから聞けたことがとても嬉しかったです。