一般、推薦、AO入試を知ろう

こんにちは、髙山です。
皆さんは大学入試…一般入試、推薦入試、AO入試についてどの程度ご存知でしょうか?2020年からセンター試験が変わるということについては様々なところで声高にアナウンスされ、その事についてはご存知の方も多いと思います。しかし、オリンピックイヤーでもある2020年から、センター試験が大学入試共通テストになるということは耳にしていても、それと同時に推薦、AO入試にも変化が生じるという事についてはほとんどの方が知る機会もないように思います。

文部科学省は2020年から

推薦入試を「学校推薦型選抜」   AO入試を「総合型選抜」

           という名称に変更することを決定し、改革に取り組むと発表しています。

現在の文科省の要項では、推薦入試においては「原則として学力検査を免除する」としています。しかし2020年度からの学校推薦型選抜においてはその記載を要項から削除しています。そして新たに「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」という要素を評価に織り込んでいます。また、「小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に関わるテスト、資格・検定試験の成績」または「共通テスト」のうち「少なくともいずれか一つの活用を必須化する」とも述べています。

名称を「総合型選抜」とするAO入試でも「知識・技能の修得状況に過度に重点をおいた選抜とせず」という記述を要項から削除し、学校推薦型選抜と同じく「小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績」または「共通テスト」が必須というように変更しています。また、総合型選抜はAO入試と同じく公募制であることから高校からの推薦書類などは必要ありません。しかしながらその代わりとして「大学入学希望理由書」や、入学志望者が大学進学後にどのようなことについて取り組みたいのかという事を示す「学修計画書」などが求められ、今まで以上に、志願者本人が考えて文章化をするということが重要視されていくことになります。それが小論文であるのか、研究計画書であるのか、プレゼンテーションであるのか…志望先により傾向は異なりますが、学校の勉強に真面目に取り組んでいればOKという意識ではますます対応が出来なくなります。

2017年度の大学入学者のうち、推薦入試での入学は35.2%、AO入試の入学は9.1%と合計で全体の44.3%が推薦入試、またはAO入試で大学に合格しています。今後、AO入試は国立大学でも割合が増えるとされていて一般入試が6割、推薦、AO入試が4割となっている現状を考えると一般入試が主流とはとても言えない状態です。そんな現在ながら、特に保護者の世代においては、推薦入試はともかくAO入試についての知識はないも同然ではないでしょうか?実際、その詳細も日々進化し、学校ごとの特色も強く、意図して知ろうとしなくてはわからない事の方が多いように思います。

選択肢が1つしかない状態を考えると、様々な選択肢が持てているということは単純に良いことであると思います。2020年の大きな変化を前に、改めて大学入試について、意識して知ってみてはいかがでしょうか?