書くために大切なこと

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こんにちは、小木曽です。今回は、『新約コピーバイブル』を紹介します。そして、コピーライターという書くことを職業とする方々にとって、書く内容と技術の比重がどのようになっているのかを小論文を書くうえでの参考にしていきたいと思います。

宣伝会議コピーライター講座編『新約コピーバイブル』(株式会社宣伝会議)は、第一章 基本編、第二章 基礎編、第三章 本格編と始まって第八章まであります。広告の種類やコピーの種類などの説明的な部分もありますが、「私のコピー作法」と題された文章にコピーライターの書くこととの向き合い方を読み取ることができます。

では、「私のコピー作法」のなかから2つ紹介します。

1つめは、児島令子伝『ラクになろう。』です。著者によると、手を抜くとか怠けるとかそういう意味のラクではなく、リラックスして書くとか、自由になって書くとか、たのしんで書くとかの意味、ということです。また、自分を楽にして、いいと思うコピーが書けたらそこで終了せず、もう1つ書こうと思うことが重要だと述べています。

2つめは、谷山雅計伝『「なんかいいよね」禁止』です。著者は、なによりも「ものの考え方の作法」について伝えたいと前置きをしています。まさに、これは「書く技術」ではなく、「書く内容」が大切であるという姿勢です。「なんかいいよね」で満足するのではなく、「なぜいいのか」と思考を働かせることを日常の習慣にして欲しいと述べています。

「なぜいいのか」を思考することは、小論文や面接でも役立ちます。よくある「長所・短所」という質問にも的確に対応できるようになります。この質問には誰もが答えを持っていると思われがちですが、質問の意図を理解して答えられるのは、「なぜいいのか」を思考したことがある方だけです。「なぜ」自身のその特徴を長所だと考えるのか、ということを伝えられて初めて回答したことになるのです。

さて、書く内容と技術の比重について話を戻しましょう。

コピーライターともなれば、文章を装飾して印象に残る文章を書くために多くの時間を費やしているだろうと思うものです。しかし、この本を読んでみると、コピーライターは「なにを書くか」ということを大切にしていることがわかります。

小論文を書くことに悩んでいる方は、是非、思いついたことを箇条書きでどんどん書き出してみてください。そして、そこから書くべきことを選び、なぜそれを書くことにしたのかを考えます。箇条書きでは、書く内容さえ明確にできれば書き方は気にしなくていいですから、どうぞ自分をラクにして書いてみてください。

次回は、『「なんかいいよね」禁止』に通じる考え方で、「じゃないんですか禁止令」というコラムを含む『毎月新聞』という本を紹介します。