適性を知るためには
キャリアデザインとは、自らの選択だけでなく他者から差し出された提案を受け入れることによっても形成されるのです。
初めまして、小木曽と申します。カンザキ塾のあります神奈川県の横浜市に在住しております。
よろしくお願い致します。
皆さまは、AO入試や推薦入試等にむけて小論文や自己アピール文を書こうとしていることと思います。つまり、皆さまがなぜその学部・学科を選んだのかということやご自身の長所や適性について文章にまとめていこうとしているのです。
初めのうちは、ご自身の長所や適性をなかなか把握しきれずに文章にまとめるのは難しいことでしょう。自ら選択することも重要ですが、差し出された提案を受け入れることで自身の新たな一面を知ることとなり適性を見出すこともありえるのです。
私のつまらない昔話になってしまって申し訳ありませんが、周囲の人からの提案が将来の方向を示してくれたことがあります。
私は本や雑誌を読むのが好きで紙媒体のデザイナーになりたいと考えていました。大学ではデザイン学科を専攻し、コンセプトがいかに重要かということを学びました。企画力には自信を持って広告制作会社に入社しました。ところが実際に仕事を始めてみると企画そのものが練りあがらない。なんとか企画書を作成しても社内で不採用。大学の課題だけを頼りにしていた私の自信はあっという間に崩れてしまいました。
ちょうどその時、先輩のデザイナーさんから声をかけられて原稿の要約をするというお手伝いをしました。当時の私にとって要約することは「お手伝い」という感覚でした。「仕事」として捉えていなかったのです。
さて、その要約文が載ったチラシが完成するころに社長から話があると言われました。
なんの成果もあげていない私は暗い気持ちで面談をしました。しかし、面談の内容はまったく逆でした。要約文を担当したチラシが好評だと褒められたのです。そのうえ、私は予想もしていなっかた提案を聞くことになります。
「コピーライターの仕事に興味はないか?もし、やる気があるならコピーライター養成講座で勉強しながらでいいから、少しずつコピーライターの仕事をしてみよう。」
こうして私はコピーライター養成講座に通うことになりました。文章に携わることは「お手伝い」ではなく「仕事」なのだと実感しました。そして、改めて自分のやりたいことは何かを考える機会を得たのです。
次回は、コピーライター養成講座での体験や宣伝会議コピーライター講座編『新約コピーバイブル』(株式会社宣伝会議)という一冊の本に出合うまでを紹介します。