中央大学のAO入試の傾向と対策【自己推薦入試】

中央大学が自己推薦入試試験を行っている学部は、法学部と経済学部の2学部です。法学部においては、法律学科が15名、国際企業関係法学科が5名、そして政治学科が10名で合計30名を募集しています。一方の経済学部は、経済学科、経済情報システム学科、国際経済学科、公共・環境経済学科の4つの学科合わせて若干名の募集となっています

特に法学部法律学科は難易度が高く倍率が4倍ですが、他の学部と学科の難易度は、難しいとはいえ低くもなく高くもないという数字です。そのため、出願資格を満たす方は、ぜひこのチャンスを活かし出願することをおすすめします。

▽AO入試を行っている学部一覧の紹介。
・法学部 自己推薦入試
・経済学部 自己推薦入試


■中央大学 法学部 AO入試(自己推薦入試)

*出願資格
①高等学校または中等教育学校を卒業、もしくは卒業見込み(2017年3月31日まで)の者で、法律学・政治学を学ぶ積極的な意思とそのために必要な総合的基礎学力を持っていること(一部抜粋)。

②高校時代、国内外におけるボランティア活動、地域活動、学術・文化・芸術活動などの課外の活動に積極的に参加し模範となる成果を収め、広い視野と行動力が身についていること(一部抜粋)。

①と②の条件をクリアしていれば、受験資格を得ることができます。①の高校卒業資格についてはおおかたの人がクリアするでしょう。②の条件についても特別厳しいものではありませんが、書類審査で合格するためには、応募書類に明確に記載できる内容があればあるほどプラスになるため、十分な事前の準備が必要でしょう。

なお、法律学科、国際企業関係法学科、政治学科ともに出願資格は同じです。


*スケジュール
①出願期間
8月中旬(2016年8月17日~8月23日締切日消印有効)

②書類審査結果発表日
9月中旬(2016年9月19日)

③合格者発表
10月中旬(2016年10月21日)

*難易度
法律学科:4.0
政治学科:2.7
国際企業関係法学科:2.5


*傾向と対策
まずは、自己推薦書・志望理由書の書類審査に合格する必要があります、この書類審査合格者のみが、「講義理解力試験」と「グループディスカッション」の試験を受ける資格を得ることができます。特に自己推薦書には受験資格の②の条件に該当する自己PRの内容を具体的に記載するようにしましょう。

また、法学部の自己推薦入試試験では、社会のさまざまな問題をルールなどで解決する人にとって必要な「すぐれたコミュニケーション能力と積極的な行動力」を重視しています。そのため、筆記試験も面接試験もないのでグループディスカッションの結果が鍵になります。事前に準備することが難しく、もともともっているコミュニケーション能力の違いが明確に出やすいため、慣れていない人にとっては厳しい試験となりそうです。

ただ、法律学科においては、同学科の他の試験方法のほうに比べ難易度が高くなるケースも複数ありますので、積極的に自己推薦入試を活用するほうが得策でしょう。


■中央大学 経済学部 AO入試(自己推薦入試)

*出願資格
高等学校卒業の資格を有し、6つの要件の中から1つを満たすことができれば受験資格を得ることができます。

<要件(内容は抜粋)>
①日本商工会議所簿記検定2級以上または公益財団法人全国商業高等学校協会主催簿記実務検定1級の合格者
②基本情報技術者試験または応用情報技術者試験の合格者
③数学の評定平均値が4.7以上である者、もしくは実用数学技能検定準1級以上、または数学オリンピックBランク以上の者
④環境問題に強い関心をもち、指定された要件のいずれかを満たす者。
⑤社会福祉、社会保障問題に強い関心をもち、指定された要件のいずれかを満たす者。
⑥国際バカロレア事務局から、2014年1月1日以降に国際バカロレア資格を授与された者、その他。

なお、経済学科、経済情報システム学科、国際経済学科、公共・環境経済学科ともに出願資格は同じです。

*スケジュール
①出願期間
9月下旬(2016年9月23日~9月29日締切日消印有効)

②試験日
10月中旬ごろ(2016年10月22日)

③合格者発表
10月下旬(2016年10月28日)

*難易度
経済学科:2.0
経済情報システム学科:2.5
国際経済学科:2.5
公共・環境経済学科:合格者0


*傾向と対策

募集人数は若干名と記載されていますが、実際の人数は経済学科が1名、経済情報システム学科が6名、国際経済学科が2名、公共・環境経済学科が0名(2016年度)という合格者を出しているようで、難易度は2.0~2.5となっています。

まずは、受験資格である6つの要件の1つを確実に満たすことが必要ですので、前もって準備しておく必要があります。選考には、筆記試験[小論文・外国語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語から1カ国語選択)または数学(出願資格の要件③に該当する人は、数学で受験する必要がある)]、および面接が行われます。

法学部よりは、難易度が低いので、AO入試で受験したい人は経済学部のほうが入りやすいといえるでしょう。


■まとめ

中央大学は有名大学のひとつであり、強い憧れを持って受験に挑む人が多い大学です。自己推薦入試は難しいといわれており、特に法学部法律学科は4倍の数字で試験内容もグループディスカッションとかなり厳しいものですが、経済学部は2倍程度の倍率です。

いずれにしても、受験資格に該当すれば、受験の機会を増やすことが可能となりますので、どちらを狙うのか十分に検討・決断のうえ対策をしっかり行い、このチャンスを活かしてほしいと思います。